☆☆東京・元気寿司
八重洲地下街にある元気寿司の旗艦店。東京駅から見ると地下街の一番外れにあり、少し歩かされるが、地下道を通って、雨の日も濡れずにたどり着ける。木材の暖色を基調とした落ち着いた内装。日本クレセント製のコンベア台は御影石製だ。手前のカウンター席と奥のテーブル席があり、流れる寿司を見ながら食べたい一人客、二人客はカウンターへ、落ち着いて酒と料理を楽しみたいグループ客はテーブルへ、と分かれる。
皿の種類は126円から800円まで。新鮮な活物からカリフォルニアロールまで、ネタのバラエティは豊富。サラダ、焼物、揚物など、酒肴になる一品料理、各地の地酒・焼酎・ワイン・サワー・カクテルなど、ドリンクメニューも充実している。つまり、酒と肴が揃った回転寿司として使うか、寿司も食べられるダイニングバーとして使うかは客次第、というわけである。
背もたれのある椅子の座り心地もよく、思わず長居してしまいそうだ。客の回転率を上げるのではなく、客を楽しませ、客単価を上げることを目指す新業態のモデル店的位置づけなのだろう。「すしおんど」「元気寿司」「千両」「東京元気寿司」の4ブランドを展開する元気寿司チェーンによると、この店のコンセプトは以下のとおり。
「女性を中心にしたトレンドリーダー層をターゲットに新感覚の店づくりを追求した都市型店舗。寿司をメインとした創作日本料理と、それに合うおいしいお酒を用意しております。」
モード系回転寿司の出現は実はパリやロンドンのほうが早く、このタイプの店が日本に登場するのは2000年前後。しかし、2002年出版の『回転寿司の経済学』で、業界の新潮流として紹介された東京駅近辺の四つの回転寿司のうち、いまも生き残っているのは、ここ、東京元気寿司だけ。元気寿司系列のなかでも、このスタイルの店がその後増えていないところを見ると、モダンなスシバーとしての都市型回転寿司が普及するにはまだまだ時間がかかるのだろう。
山葵の質は高くないが、調味料や調理法など、回転寿司らしい楽しい工夫がいろいろあるせいか、あまり気にならない。
おすすめ:白えび(399円。にぎりで。甘くねっとりした食感。)
公式HPはこちら。
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