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『落語と私』(桂米朝)

上方落語界の重鎮、桂米朝による落語案内。中高生のための入門書ということで、落語にまつわる素朴な疑問を解き明かすことからはじまる。それは、同時に、一流の芸人が落語という芸の本質を問い直す作業になり、やがて落語に関する歴史的・哲学的考察に深まってゆく。衰退しつつある落語界への危機感に促されたこの考察は、芸の先端を生きる者だけが持つことのできる批評性に貫かれている。『落語と私』という入門書らしからぬタイトルは、初心を忘れまいという決意を示すのか。落語と真摯に対峙しつづける者の孤独を表わすのか。いずれにせよ、東西の落語文化の違いに対する配慮も行き届いた最良の入門書である。

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